海釣りでの釣りの中で人気なエギング。
エギという、エビに似たようなルアーを使用してアオリイカなどのイカを釣ります。
ハイシーズンにもなればエギに寄ってくるイカが見え、当たりの瞬間を見ることも可能でとても白熱した釣りを楽しめます。
ここではアオリイカの釣り方について書いていきます。
アオリイカってどんなイカ?
まず、アオリイカというのはどんなイカか?
ひとくちにイカといっても、アオリイカ・ヤリイカ・コウイカ・スルメイカなど様々です。
種類が違うので釣れるシーズンも違っています。
アオリイカのハイシーズンは地域ごとに差があるのではっきりとは断言できませんが春と秋になります。
アオリイカは春に産卵を行うために接岸してきます。
海水温が約15℃を超えたあたりから接岸し始めると言われています。
海水温が低いうちは深場にいるので岸から釣ることはできません。
ただし、黒潮などの暖流が近く水温が高い場合は年中釣ることができる地域もあります。
アオリイカは1年以内に死んでしまう魚なのでこの産卵シーズンが一番大物を釣ることができるシーズンとなります。
しかし、1年も生き延びたアオリイカの警戒心はとても高く、釣りの難易度は高いです。
秋のシーズンは、春の産卵で産まれた子供がターゲットになります。
8月ころから釣れ始めるのですが、8月の子イカは小さすぎるのでもう少し大きくなるのを待ちましょう。
9月頃から徐々に大きい個体が出てくるのでそこからがシーズンインです。
秋のイカは成長の為、積極的に捕食します。
その為、難易度はとても低く初心者でもエギングを楽しめるシーズンとなっています。
これからエギングを始めようと考えている方は秋イカから挑戦してみると良いでしょう。
アオリイカの釣れる場所
春と秋のシーズンで釣れる場所は若干違います。
秋シーズンに釣れる場所でも春シーズンはさっぱり釣れないということもあります。
春は産卵を目的に親イカが入ってきています。
なので、産卵する海藻のあるポイントが1つの目安となります。
また、深場から海藻のあるポイントまでアオリイカは移動してきます。
なので、ポイントまでの移動路を考えてみるとおのずと釣れるポイントが絞られてきます。
海藻があるということは根掛かりも増えます。
アオリイカの警戒心も強く、根掛かりのリスクもあります。
初心者にはあまりお勧めできるシーズンではありません。
秋イカの場合は春とは条件が変わります。
防波堤やテトラ回り・漁港湾内やサーフや磯場等々結構どこにでもいます。
親イカが釣れたポイントは産まれた場所でもあるので絶好のポイントになります。
また、防波堤などの足場が高い釣り場はアオリイカを見ながら釣る『サイトフィッシング』ができるのでお勧めのポイントです。
共通して言えるのは海面が穏やかで潮通しの良い場所。
上記のポイントで潮通しの良い場所を回ってみましょう。
エギングのタックル
エギングは専用のロッドを使用することをお勧めします。
エギング用以外の物を使用するとかなり疲れます。
エギングロッドは汎用性に優れています。
ライトショアジギングやシーバス狙いにも使えないことはありません。
もし、他の釣りもしたいけどアオリイカも釣りたい・・・
そんな方は少し奮発してでもエギングロッドを購入してみましょう。
エギングロッドは8~9ftが扱いやすい
エギングロッドは8~9ftを準備しましょう。
短いほうが取り回しはしやすいのですがあまり短すぎると遠投後にうまくアクションをつけることができません。
逆に長すぎると疲れたりキャスト精度が落ちるなどのデメリットがあります。
リールは最低ドラグを効くものを用意しよう
リールについてはロッドほど神経質にならなくても大丈夫です。
しかし、できるだけ軽いリールのほうが1日中しゃくり続けるエギングに相性が良いです。
疲れない・疲れにくいというのは釣りにおいてとてもアドバンテージになります。
大きさでいうと、2500番~3000番台当たりが良いです。
もしロッドにお金がかかってリールにお金が回らないというかたは最低ドラグがスムーズに効くリールを購入してください。
最近はとても軽く低価格のリールが発売されています。
ダイワ(Daiwa) スピニングリール 3000 フリームス(2018) LT3000S-CXHが軽く、性能も申し分ありません。
この性能のリールが1万円と少しで買えるなんて良い時代になりました。
春は3.5号、秋は2.5号~3.5号を目安に使用
エギの大きさは釣れるアオリイカの大きさによって変わってきます。
春の親イカ狙いなら3.5号をメインと考えます。
秋の子イカを狙うのならば2.5号~のエギを用意しましょう。
初秋ならば2.5号、冬に近づくにつれてアオリイカもサイズアップしていくのでエギの大きさも上がっていきます。
私が愛用しているエギはパタパタQというエギです。
実績も抜群で特にレッド下地のカラーがお気に入りです。
状況によってエギのカラー選びも重要になってきます。
エギのカラーの選び方をまとめていますので興味があれば読んでみてください。
参考記事:エギのカラーは下地カラーとボディカラーで使い分ける
PEラインは必須。0.6~1.0号を使用しよう
エギングではPEラインは必須です。太さは0.6号~1.0号を使用します。
PEラインが細くなればなるほどライントラブルのリスクが高まります。
しかし、ラインが細くなればなるほど風や波の抵抗を受けにくくなりエギの動きが自然になります。
まず初めは1.0号から始めてみましょう。
PEラインを使う目的です。
エギの飛距離を伸ばす目的もありますが、アタリを取るためにもPEラインは必要になります。
またPEラインは水に浮くためにしゃくったときのエギの動きにも大きな差が出ます。
エギは瞬間的なしゃくりで良い動きをします。
海面から垂れ下がった状態のPEラインでしゃくると、他のラインよりも簡単にエギを良い動きで動かすことが可能になります。
PEラインも値段がピンからキリまであります。
私はラパラ(Rapala) PEライン ラピノヴァX マルチゲーム 150mを愛用しています。
長さは150mもあれば十分ですし、シャロースプールなら1.0号でこれ以上巻けないぎりぎりの長さです。
ずっと使い続けていますがトラブルにあったことがない信頼できるPEラインです。
値段も1000円ちょっととお手頃価格です。
エギングの釣り方・しゃくり方
エギングでは『しゃくり』を多用します。
このしゃくりのコツはラインスラッグ(ラインのたわみ)を出してしゃくります。
ラインスラッグをだすことによりエギに瞬間的な力が働き、エギが真上に跳ね上がります。
逆にラインスラッグがないとラインにエギが引っ張られる形になり横方向へ移動してしまいます。
できるだけ真上に跳ね上げ、アオリイカへのアピール時間を伸ばすことが釣るためのコツです。
エギはスナップをつけるだけでも動かし方の難易度が変わります。
かならずエギングではスナップを使用しましょう。
参考記事:エギにスナップは必須。エギングでは必ずスナップを使おう
エギのしゃくり方の手順
まずはエギを着底させます。
慣れるまでは着底したタイミングがわからないかもしれません。
確認方法は、キャストした後ベールを外したままラインが沈んでいくのを見守ります。
風が強くラインが持っていかれる場合はスプールを指で軽く抑え、少しづつラインを送ります。
ラインが張りそうになったら指を離し糸を送り、たわみが出たらまたスプールを指で押さえます。
この時にロッドを下に倒し、できるだけ水面にロッド先端を近くすると風の影響を抑えられます。
しばらく待つと、ラインのテンションが緩むときがあります。
この、ラインのテンションが緩んだ時が着底のタイミングです。
着底を確認したらまずはロッドを持ち上げラインにテンションをかけ、エギの頭を上向きにします。
同時に、テンションがかかったことによりラインスラッグを作り出します。
少しロッドをしたに下げすぐに勢いよくしゃくります。
基本は1~2回のしゃくりをおこないます。
リールのドラグがきついとうまくエギが動きません。
しゃくったときにラインが出るくらいドラグをゆるめるとエギに瞬間的に力を働かせる状態を意図的に作れるのでエギががきれいに動きます。
しゃくった後はまたエギを着底するまで待ちます。
キャスト後と違い、しゃくった後はベールは外さずにロッドを下に向けラインがたわむまで待ちます。
この時にラインが急に沈まなくなったり、引っ張られる。
または横に動いている場合はイカがエギを抱いている可能性があるのでしゃくってみましょう。
イカが抱いていればフッキングします。
水深が深い場合はもっとたくさんしゃくろう
水深が深い場合時は着底後、任意の水深までしゃくりまた着底。
この繰り返しです。
1~2回のしゃくりとせずにもっとしゃくってアオリイカにアピールしてみましょう。
ある程度アオリイカのいる層がわかったらそこまでしゃくりを入れて釣りを組み立てていきます。
5回しゃくったら反応が良かったら5回。
3回しゃくったら反応が良いなら3回といった感じにその時々で状況は変わります。
もちろん、水深が深くても1~2回のしゃくりで問題ない日も多いのでいろいろ試してください。
根がある場合は無理に着底しなくても大丈夫
エギングの基本は着底後にしゃくりを入れます。
根がかりするポイントにアオリイカが溜まっていることも良くあります。
エギは頭の下部にある鉛部が着底し、カンナの部分は浮くので根掛かりしにくい設計になっています。
なので、岩場などでは基本的に着底させてしまって問題ありません。
岩場に根がかりする場合はたいてい着底後、時間が空きすぎて水流にエギがもまれ引っ掛かってしまっています。
着底して速やかにしゃくっていればあまり根掛かりを恐れることもありません。
しかし、エギングを始めたばかりで着底を見極めるのはまずできないでしょう。
私は着底のタイミングがわかるまでかなりのエギをなくしてしまいました・・・
根掛かりが怖い場合は着水後カウントしましょう。
〇秒までなら根掛かりしないというのがわかれば不安を1つ減らせます。
しゃくり後もカウントを行い、〇秒までなら待っても大丈夫そうだと自分なりに把握していけばエギのロストも減らせます。
根掛かりの心配がないポイントではボトムステイさせるのもエギングのテクニック
根掛かりの心配がないポイントでは底にエギを置いたままにするボトムステイが効果的な場合があります。
ただ、キャストしてそのままずっと放置ではあまり効果はありません。
少ししゃくってまずはエギの存在をアオリイカにアピールします。
その後、イカが付いてきてそうだなと思ったら着底させてしばらく放置します。
この時、ラインスラッグは出したままにしないとエギが引っ張られ、カンナが下を向いてしまうのでかならずラインスラッグは出しておきます。
カンナが下を向くとエギの姿勢も良くないですし、根掛かりのリスクも高まります。
いくら根掛かりの心配がないポイントでもゴミなどが沈んでいる場合もあるので注意しましょう。
見えるアオリイカはサイトフィッシングで釣りあげる
足元が深くなっているポイントではアオリイカが足元まで追いかけてきているのがわかる場面が良くあります。
見える魚を釣る釣り方がサイトフィッシングといわれています。
アオリイカはサイトフィッシングでかなり釣れます。
釣り方は足元でエギを軽くチョンチョンと動かしてイカを誘います。
チョンチョンとしているうちに抱いて引っ張っていく場合もありますが、警戒しているイカだと興味を示して寄ってくるけどなかなか抱かないということも良くあることです。
そんな時は、ラインを張らせ、水中にエギをステイさせます。
またはステイさせた状態からゆっくりとロッドを下げてエギを徐々に沈めていきます。
そうすると警戒しているイカでも警戒心をゆるめ抱いてくることもあるのでぜひ試してみてください。